ページがあなたをじっと見つめています。白紙。嫌な予感。非難めいた視線を感じます。「才能だって。自分に才能があるとでも?たった1ページも埋められないくせに!」。どこからともなく聞こえてくる厳しい言葉は、しかしながら真実ではありません。私たちは賢く、そんな言葉に踊らされたりしません。本当のところ、ページや画面を埋めるため何が必要か知っています。ただちょっとだけ行き詰まっているだけ。そんなときには、創造力を取り戻すために、すぐに使える技を活用しましょう。
-
モーニングページ
-
生産性を高めるぞ!仕事に取り掛かるたびに頭の中に湧き上がってくるノイズがありますよね。食料品の”買うものリスト”を突然作りたくなったり、最近見る奇妙な夢、昨夜の母親との口論、感情の波、なぜテレタビーの名前をすべて覚えているのかという疑問…などです。そう、気が散る原因です。そんなときは一度にすべてを吐き出してみませんか?それがモーニングページの目的です。ジュリア・キャメロンが、著書「The Artist's Way(ずっとやりたかったことを、やりなさい)」の中で考案し、パッケージ化したアイデアです。彼女の言葉を借りれば、その主旨は "朝一番に、3ページほど手書きで、意識の流れを文章に書く "というもの。筋が通っているかどうかは関係なく、ただ頭に浮かんだことを書くだけ。読みやすい文章でなくてもいいし、誰にも見せるわけでもなく、3ページ書き終えたら、やめるということ。シンプルですね。ある意味、瞑想に似ています。心をクリアにすることで、他のことに目を向けられるようになるのです
-
アインシュタインのように考える
-
いやいや、自分はIQが160以上ではないし、ヘアスタイルもどちらかというとフワフワ系じゃないし、風変わりな白昼夢は見ていないし…。心配ありません。「アインシュタインのように考える」とは、「組み合わせ遊びをする」という意味です。組み合わせ? 遊び?簡単に言うと、「一見無関係に見える2つ以上のテーマや活動、分野を組み合わせることで、何か新しいもの、異なるものが生まれる」というものです。例えば、アインシュタインは熱心なバイオリン奏者で、彼の愛する「リナ」(バイオリンの略という説あり)とは常に一緒でした。問題に行き詰ったときには、一歩離れリナやピアノを弾き、その上で寝てしまうことが度々ありました。脳に遊び場を与え、新しい神経回路を経験させることで、彼は行き詰まりを解消し、より創造的になることができたのです。何かに行き詰まったとき、壁に頭を打ちつけるのではなく、そこから立ち去り全く関係のないことをしてみましょう。大抵の場合、心を解放して他の選択肢を行うことで、成果が得られるはずです。
-
歩き回る
-
(笑)気にしないでくださいね。ちょっと変わった感じでいこうかなと・・。簡単に言うと「歩き回る」「動き回る」。つまり、歩くことで創造性を妨げているものが解消されるということですね?そう、その通りです。騙されたと思って試してみてください。多くのクリエイティブな人たちが推奨していますよ。ギリシャの哲学者、作家、作曲家などなど。さあ、外に出て、心臓を活性化させ、酸素を巡らせ、交感神経を活発にしていきましょう。歩くのがイマイチという人は、自分が最もハッピーな方法で体を動かしてください。きっと似たような効果があるはずです。
-
視点を変える
-
優秀な(あるいはサディスティックな──議論の余地あり)美術教師に、モデルの背中を見せられて、その人の正面からの姿を描けと言われたことはありませんか?その経験があるという方…、お察しします。経験がないという方は、ぜひ挑戦してみてください。始めに感じるフラストレーションを乗り越えれば、この練習は違う考え方を教えてくれます。ボリュームやアウトラインに注目するのではなく、どこでどのようにパーツがつながっているかに注目し、突き出ている肘や、少しだけ見える足首などからつなぎ合わせていくのです。そうやって体を見ることは他のものにも応用が利き、可能性が大幅に広がります。次にクリエイティブな作業に行き詰ったときは、参考画像を逆さまにしてみましょう。顔全体ではなくミクロの視点で皮膚の毛穴を見たり、上方視点で考えてみたり、人間ではなくシーンに登場する犬の視点で描いてみたり、ストーリーをコメディではなくフィルム・ノワールのワンシーンに変えてみたり、最後から始めて逆からアプローチしてみたり......。見方を変えて、何が生まれるか観察してみましょう。
-
予期せぬものを取り入れる
-
料理番組で、出場者は事前にテーマや料理を知らされていますが、直前になって秘密の食材を与えられ、それを使って料理を作ってくださいというものがありますよね?シンプルですがこのアイデアは、物事に全く違った解釈を加えることができます。行き詰まったとき、これを応用してみてはいかがでしょう。例えば、自分の作品や練習にランダム性を加えてみましょう。目を閉じてやみくもに走り描きし、それから目を開けそこにあるものから何かを生み出す、コーヒーのシミのようなありふれたものを全く違うものに変える、3冊の異なる本を手に取り、それぞれからランダムに単語や文章を選び、それをもとにストーリーを構築する、などです。基本的に、あえて遊ぶということです。
*ボーナスヒント:とりあえず始めよう! 創造性が鈍っているなと感じるとき、トライする前に諦めてしまうことは簡単です。しかし、思い切って白紙のページに立ち向かってみましょう。鉛筆を紙に、マウスをスクリーンに、指をキーボードに置いた時点で、あなたはすでに最も困難な障害を克服しているのです。さあ、まず始めましょう :)
これらは、取り掛かるためのいくつかのアイデアに過ぎません。実際、創造性をジャマしているものを取り除く方法は、何百種類もあるでしょう。何かいい方法があれば、ぜひ私たちにも教えてください。ステキな情報をお待ちしています。